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2004/04/07

「知っている」という自信が危ない

ライターは、すべてのことを知っている必要はない。ライターはライター。どうあがいたって、知識面では、その分野の専門家にかなうはずがない。専門家から話を聞き出して理解し、人にうまく伝えるのがライターの仕事である。

とはいっても、基礎知識は豊富な方がいい。まっさらな状態では、専門家に何を聞いていいのかもわからないだろう。一般の人が見過ごしてしまうようなことを質問し、奥深い話を聞き出してこそライターだ。そこで、ライターの得意分野が生まれてくる。スポーツライターだとか、ファッションライターという人は、その分野の情報をいつも追っかけているので、取材をしても話の引き出しどころが違うというわけだ。

専門分野を持つライターは強い。これはよく言われることなので、「私は○○が得意です」と言ってくるライター志望者は多い。ところがよく話を聞いてみると、たいていは全然詳しくない。「自分はテレビで歴史番組を見ているから歴史には自信があります」といってきた人がいた。それは「歴史に興味がある」レベルの話。歴史番組くらい私だって見てるよ。歴史番組を見て感心するのではなく、「このテーマなら、もっとこういうところを取り上げたらいいのに」といった意見が出てきてこそ「詳しい」と言えるのだ。

自分が「知っている」と思っていることは、実はたいして知らないことが多い。奥深さを知らないから、周囲の人よりもちょっと詳しい程度で、自分は知っていると、つい誤解してしまうのだ。この失敗は、私もさんざんやった。

表面だけではなく、奥の方をのぞき見ている分野こそ、「自分などまだまだ」という意識が働く。自分が自信がない分野を見直してみたほうがいいかもよ。

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