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2004/12/23

『風の陣』

風の陣 立志篇PHP文庫
風の陣[大望篇]PHP文庫
風の陣[天命篇]
高橋克彦著

総合評価★★★

第三作の天命篇が最近発売されたので、読んだ。うちにはすべて単行本であるが、先の二作は文庫化されているので、それで紹介しておく。

このシリーズ、立志篇はとてもワクワクさせられて評価★★★★なんだけど、ちょっと陰謀続きがダレてきたので、シリーズ全体では★★★になってしまった。

高橋克彦の歴史小説といえば、『炎立つ』、『火怨』、『天を衝く』が主要三部作だけど、この『風の陣』は、『火怨』の時代の少し前、奈良時代の孝謙天皇の頃の話。蝦夷 vs 朝廷の対立は相変わらずだけど、歴史小説ファンにとって新鮮なのは、蝦夷ながら都で活躍し、高位を得た道嶋嶋足の存在だ。もちろん実在だが、こんな人物がいるとは、この小説を読むまで知らなかった。この時代に、蝦夷の出身で都で出世するのは、相当な人物だったに違いない。

嶋足を強力にバックアップする物部天鈴は、高橋克彦のいつものパターン。恵美押勝や道鏡など、歴史上有名な人物と彼らがどのようにからんでいくのかが見所だ。

奈良時代の歴史小説というと珍しい。人物描写などが少し高橋克彦くさくなりすぎたきらいはあるが、細々とした政変と人間関係をたどっていくだけでも、面白いのじゃないだろうか。

最新刊の『天命篇』では、道鏡事件で、宇佐八幡宮の神託を和気清麻呂が否定したところまで。歴史の動きのなかで、嶋足がどうなっていくのか楽しみだ。

風の陣
風の陣
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高橋 克彦
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風の陣
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高橋 克彦
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コメント

TBありがとうございます。
「風の陣大望編」が文庫で出ているの知らなかったので、早速購入してきました。ただ、今は、これも文庫化されたばかりの「天を衝く」を読んでいるのですが・・。
今のところ、僕の中でも、やはり神格化されているのは「炎立つ」ですね。特に後三年の役までの経清編は手の着けようがない面白さかと思います

投稿: おだまさ | 2004/12/25 00:04

おだまささん、コメントありがとうございます。

『火怨』『天を衝く』も面白いですが、『炎立つ』は、本当にすごさを感じます。特別ですよね。

私は、高橋克彦は、一部のエッセーとホラーを除いて、ほとんど全作品を読んでいます。この頃お疲れなのか、最近少しパターン化されちゃっているような感じ。それもまた面白いのですが、ぜひまた、このようなすごい話を書いて欲しいものです。

投稿: meka | 2004/12/26 13:46

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風の陣 [大望篇] (高橋克彦、PHP文庫) 蝦夷出身でありながら、大和朝廷において異例の出世を遂げた男、牡鹿嶋足の生き様を描く「風の陣」の第2作目(参考ま... [続きを読む]

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