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2005/01/14

『ホーネット、飛翔せよ』

ホーネット、飛翔せよ (上) ヴィレッジブックス
ホーネット、飛翔せよ (下) ヴィレッジブックス
ケン・フォレット著、戸田裕之訳

総合評価★★★★
冒険度☆☆☆
ロマンス度☆☆

物語の主な舞台は、第二次世界大戦中、ドイツ占領下のデンマークだ。機械いじりとジャズが好きな18才のハラルドは、ナチスの支配に不満と不安を持ちながらも、青春まっただなかの学生生活を楽しんでいた。そんなハラルドは偶然、レジスタンス運動に関わることになる。イギリス空軍を壊滅から救う重要情報を手に入れたが、頼りとする連絡員とは切り離され、自分でイギリスまで届けるしかない。使えそうな手段は、友達の父親が所有する、壊れた小型飛行機ホーネットだけ。まともに飛べるかどうかもわからないホーネットを修理し、無事に北海を越えられるのだろうか?

こんなあらすじを書けば、スパイものか飛行機冒険ものといった感じだけれど、それだけではない。ハラルドを中心とした人たちの、家族愛、確執、執着、恋など、さまざまな人間関係が生き生きと描かれていて、甘酸っぱい青春ものとして楽しませてくれる。

興味深いのは、ハラルドたちと対立するのがドイツ人ではなく、デンマークの警察官ペーターだということだ。悪役ではあるのだけれど、彼のゆがんだ正義感や偏執的な性格はとても人間的で、あわれでさえある。多少「できすぎ」という感じがしないでもないけれど、多くの人間ドラマを感じさせてくれる作品だ。

ホーネット、飛翔せよ 上(ヴィレッジブックス)
ケン・フォレット著・戸田裕之訳
ホーネット、飛翔せよ 下(ヴィレッジブックス)
ケン・フォレット著・戸田裕之訳

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