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2005/02/09

歌舞伎初体験

昨日、京都から友だちが出張で来ていたので、汐留に数人で集まった。中の1人が、「集合時間が遅いから、その前に近くの歌舞伎座で一幕見ない?」と誘ってくれたので、念願の歌舞伎初体験をした。実は、高校の鑑賞会で「葛の葉」を見たことがあるけれど、ほとんど覚えていないし、自分から見に行ったことはないので、実質初体験なのだ。

演目は、「新版歌祭文 野崎村」。一幕見席で、四階席が900円。18:20の上演で、切符の発売は18:00から。17:45に待ち合わせて並んでいたら、ゆうゆうだった。ふ~ん。案外簡単なのね。

「一幕なら気軽に見られるよ」と別の友だちに教わってはいたが、きっかけがないと、なかなか一人では行けない。でも、これなら一度行けば、次は簡単かも。

四階席なので、舞台までかなり遠い。パソコンや本ばかり見ているので、矯正視力は0.7にしてあるのだ。さすがに表情などが見えないが、以前、別の友だちに宝塚に誘われたときに買ったオペラグラスが役立った。それに、劇場自体が思ったほどには大きくない。花道がほとんど見えないのだけが残念だったが、900円だから、そのくらいは仕方がないだろう。

ウェブであらすじは見ておいたので、イヤホンガイドは使わないことにした。

話は、こんな感じだ。野崎村の久作家では、後妻の連れ子お光が、いそいそと家事をしている。油屋に奉公していた久作の養子久松との婚礼が近づいているのだ。そこへ、久松を慕う油屋の娘お染がやってくる。お染には別の縁談が決まっている。久松はお染を思いきってお光と夫婦になるつもりだった。しかし、お染にかきくどかれて、心中しようとする。そこに、久作が止めに入り、二人の説得に成功。久松とお光の婚礼をすぐにでもあげようとする。ところが、お光は、髪を下ろしてしまっていた。二人が死のうとしているのを知って、身を引こうとしたのだ。そこへお染の母親お常がやってきて、お染はお常と一緒に船で、久松はお常が乗ってきた駕籠で、去っていく。それを見送るお光と久作…。あー、ややこし(^^;)。

ごく単純なストーリーなのに、養子だとか、後妻の連れ後だとか、なんともややこしい。

ま、それはさておき。面白かったのは、冒頭、お光が包丁とまな板を出してきて、料理をする。そのとき、ホンモノの大根と人参を切っているのだ。オペラグラスでは、よく見えた。大根を薄く切って、千切りに。見事な手つきだ。人参のヘタをポンと切ったら、ヘタをちょいとつまんで、カゴにポンと放り込んだ。

歌舞伎って、なんとなくお姫さまやお嬢さまばかりが出てきて、立ち居振る舞いも美しいだけかと思っていた。人参のヘタをポンと投げる庶民的なさまが、かわいいゾ。

それから、最後に別々の花道をお染と久松が別れ別れに立ち去る場面。家の中の情景だったのが、回り舞台がぐるっと回ると、家の裏になって川がある。回り舞台は別に珍しくもないけれど、舞台が回っていくと、横から人が出てきた。回らない部分に敷いてあった布をひょいとめくると、下は水色で、川の一部に早変わりだ。あまりにも原始的で、なんだかおかしい。

別れの場面では、なんだかいやに間延びした笛の音が聞こえてきた。よくよく聞くと、ホーホケキョと言っているらしい。お囃子の笛で、ウグイスの鳴き声をやっているらしい。これも、何とも間延びしておかしい。

また、誰かが、メインで話しているときに、ほかの人がうなだれたふりなどをして、ほとんどじっとしていて動かないのも面白かった。いまなら、目立たせたい人に、スポットライトをあてるところだろうか。見せ場を作るときには、やたらに時間が長いのに、省略するときには瞬間的に話が進んでいるのも、不思議に感じる。

うーん。慣れないから、目新しいところばっかり、気になったかな。まあ、初体験なので、そんなものだろう。

ただ、お光の所作の初々しさには、さすがに芸達者を感じる。オペラグラスでのぞいた顔は、どう見てもおじさん顔なのだけれど。衣装の豪華さや彩りのよさも、楽しめた。

誘ってくれた友だちによれば、同じ演目でも、演出によってずいぶん変わるのだという。そういうのを聞くと、ほかの舞台も見たくなる。

前から思っていたけれど、歌舞伎って、やっぱり宝塚と共通点があるみたいだ。デフォルメされた様式と芸で、人を楽しませようとする。ずっと前に一度みた京劇もそうだった。京劇は、舞台の上で文字通り跳んで跳ねる、すごいアクションだった。今度、歌舞伎の荒事も見てみたいなあ。

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コメント

着物を着ていくところってこれだったんですね。
歌舞伎初体験、おめでとうございます。
一度行ってしまえば、結構敷居は低いでしょ。

私もそんなに見てないけど、庶民の生活をテーマにした演目は多いですよ。
笑えるものも、泣ける?ものもありますし、今度は一緒に行きましょう。

投稿: まりも | 2005/02/10 09:56

まりもさん、こんにちは。

歌舞伎に行くから着物というわけでなく、どちらかというと「着物で行こうか、じゃあ歌舞伎も行く?」というノリだったのですが、けっきょく雨が降っていたので着物はやめました。出るときにはやんでいたけど、かなり寒かったから、正解だったかも。

今度、一緒に行きましょうね。着物も着て。

投稿: meka | 2005/02/10 13:22

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