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2005/07/07

『古き友からの伝言』

『古き友からの伝言』
イーサン・ブラック著、加賀山卓朗訳、ヴィレッジブックス
総合評価★★★★
サスペンス度☆☆☆
ミステリ度☆☆
ロマンス度☆☆

シリーズ二作目ということに気付かずに、読んでしまった。そのせいか一部わかりにくいところがあったが、最初からストーリーにグイグイ引き込まれた。シリーズの他の作品も近いうちに読んでみたい。

主人公のフートは、ニューヨークで一番リッチでハンサムな刑事。何百年も続く警官一家の家長的存在だ。そんな生まれ育ちのせいか、純でまじめなところがあるが、刑事としての腕はなかなかのもの。

今回は、そんな彼が、子ども時代の親友からの頼みで軍がらみの事件を追いかけるストーリーに、愛情生活がからんでいく。ネタバレになるので詳しいことは書かないが、軍がらみの事件は、かなり意味深だ。「テロ」という社会問題について、さまざまな面を描いて見せることで、エンターテインメント小説に深みが加わった。フートは、巨大権力国家アメリカの良心と言えるかもしれない。

ところで、テロリズムというテーマは、911に影響されてのことではない。物語には、いまはない世界貿易センタービルが登場する。911の直前に書かれ、発売された本なのだ。小説家は敏感に時代を嗅ぎつける。

古き友からの伝言
加賀山 卓朗 / Black Ethan
ソニー・マガジンズ (2005.6)
通常24時間以内に発送します。

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