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2005/10/21

Virtualは、「仮想」ではない

「インターネットのバーチャルな世界にのめり込まず、実体験を大切にするべき」というような意見をよく目にする。私は、これはずっと気になっていた。

バーチャルというと一般に「仮想」と訳されるが、インターネットは仮想世界ではない。ネットの掲示板では、顔が見えなくても、その向こうには人がいる。人間関係のいざこざも、仲間作りの楽しさも、密度の違いこそあれ、現実世界と基本的には同じものだ。インターネットがまるで夢の中の世界であるような説明は、おかしいと思うのだ。

しかし、先日英語サイトの質疑応答を見ていて、かなり腑に落ちた。英語のvirtualには非現実的という意味はなく、むしろ、「事実上の」「実質上の」という意味が強いという。社長が名誉職的な立場で、副社長が実質上のトップなら、副社長はVirtual President。

日本語で仮想社長というと、子どもが会社ごっこで社長をやっているようなイメージがあるが、Virtual Presidentは、肩書きが違うだけで実質的には社長の立場なのだ。

限りなく現実に近く、実質的なもの。それがvirtualなら、確かにインターネットはvirtual社会だろう。インターネットをバーチャルと呼ぶことには、抵抗がなくなった。

でも、そうすると、「インターネットはバーチャルな世界だから、もっと実体験を…」という説は、やはりおかしい。「仮想」という訳語からきた、日本人の誤解だろうか。

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