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2006/01/05

またまたフェルメール

美々姉さんの日記で、神戸にフェルメールが来ていると知ったので、正月休みの間に見てきた(オランダ絵画の黄金時代 アムステルダム国立美術館展)。震災後に建て替えられた県立美術館に行くのは初めてだ。立派なものができているなあ。

数点のレンブラントと、日本ではあまり知られていない他の作家の絵画も楽しめた。オランダでは、絵画は貴族からの注文製作ではなく、市場に出て市民の間で売買されていたという。それなりにアピールがある絵が多い。

さて、フェルメールの『恋文』は、思った通り、最後の最後、出口の近くに展示してあった。他の作品と比べると、かなり小さな絵だ。ぱっと見では特異性は感じなかったので、フェルメールの魔力もこれまでかと思ったのだけど、どうしてどうして。数秒見ている間に、しっかりつかまってしまった。

暗くごちゃごちゃした前景に比べて、はっとするほど明るい光が差し込んだ室内。中央にマンドリン(?)を抱えた若い女性が、手紙を渡されて驚いた顔。白目がいやに気になる。手紙を渡した使用人らしい中年女性の暖かく、でもちょっぴり面白がっているような表情。きらりと光る耳飾りや家具の金具。床のタイルの模様。あちこちと視点を移している間に、絵の前から離れられなくなってしまったのだ。

他の画家の絵は、ぱっと見て「ふうん。きれいだな」とか「ははあ。面白い」と思っても、自然に身体が移動していくのに、どういうわけかフェルメールの絵の前に立つと、意識しないとそのまま突っ立ってぼーっと見ていることになる。ちょっと見、そんなに印象的な感じはしないのに、なんとも不思議だ。そして、この魔力は、複製画では、絶対に起こらないのも不思議。

「そんなに好きか?」と言われると、「よくわからない」としか答えようがないのだけれど、フェルメールの生の絵には、何か魔力があるのは確かだ。

それにしても、生の威力というのは、面白い。でも、絵は多少古びても生で見られるけれど、音楽はそうはいかない。もしタイムマシンがあったなら、フルトヴェングラーの『運命』を生で聞いてみたい。

注:この展覧会は、1月15日までしかやっていない。興味がある方は、お早めに

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コメント

そうなんですよ。
不思議なんですよね。あの絵。
やられちゃうんですよねー。

と。
先日はありがとうございました。
とっても楽しかったです。

また、お会いできると嬉しいです

投稿: 美々姉 | 2006/01/06 01:20

美々姉さん、こんにちは。

フェルメールのこと、教えてくださって、ありがとう。
元町のベトナム料理もおいしかったですね~。
また、おしゃべりしましょう。

投稿: meka | 2006/01/06 10:31

はじめまして。

>フェルメールの生の絵には、何か魔力があるのは確かだ。

仰るとおりだと思います。
確実に魔力があります。
図録やwebで見るのとは全然違います。

神戸まで観に行った甲斐がありました。
TBさせていただきます。

投稿: Tak | 2006/01/06 21:00

Takさん、はじめまして。

サイトを少し拝見しました。フェルメールを見るために、世界中を巡礼されたのですね。私はそこまでいきませんが、これからも機会があったら魔力につかまりに行こうかなと思っています。

投稿: meka | 2006/01/06 22:11

本年もよろしくお願いします。

例の忘年会前にお会いした「鳴海さん」の今後も気になっています(^^;。

あの時の氏との握手を忘れません(^^;。

さてフェルメール!私も好きな画家です。

私はラッパを持つ少女(トロンボーンに見えるけど古楽のトランペット)の絵が大好きで、
上野で実物を見ることが出来た時は嬉しかったですねぇ。友人にも世界巡礼をしている者がいます(^^;。

私は「真珠の耳飾り少女」も生で見ていないし。


P.S

 タイムマシンでフルトヴェングラーを?(^^;。
同感です。生で聴いたら心拍数はキロ3分時以上だろうなぁ。
あのCDは音質悪いですが、気に入られたのかな?では!!

投稿: 高橋 | 2006/01/07 15:40

高橋さん、こんにちは。

私は『真珠の耳飾りの少女』は、大阪の天王寺博物館(美術館?)で見ました。よく知らなかったので気まぐれで行ってみたんですけど、交通費を使って人をかきわけて行ったかいは、じゅうぶんありました。

フルトヴェングラーの話は、また後ほど…。

投稿: meka | 2006/01/08 00:41

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» 正真正銘の「恋文」 [弐代目・青い日記帳]
現存するフェルメールの30数点の作品の中に 「手紙」が登場する絵は何枚あるか数えてみると・・・ その数なんと6枚! およそ五分の一に「手紙」が描かれています。 今と違って伝達手段が専ら手紙に委ねられていた時代ですから 決して多い数とは思えませんが、それでもかなりの率で登場してますね。 今の時代、もしフェルメールがいて、市井の人々の日常を描いたら きっと手紙は一枚も登場せず、それに代わって「携帯」や「パソコン」が描かれるでしょうね。実際にこんなポスターにもお目にかかりました。... [続きを読む]

受信: 2006/01/06 20:55

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