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2006/02/23

『シリウスの道』

藤原伊織: 『シリウスの道』
ミステリ度☆☆

とても藤原伊織らしい作品。センチメンタルな昭和の子ども時代の追憶と、大人になって企業社会に生きる者たちのドラマが交錯する。広告業界のプレゼンに備えていく様子が詳しく描かれていて、興味深い。ネット証券、社内抗争と恋愛、ヤクザ、大会社のプリンス、政治家の息子など、からんでくるネタは豊富で、最初から最後まで飽きさせない。かなり完成度が高い作品と言えるだろう。

ただ、藤原伊織なら、もっと何かあるのでは…と期待しすぎると、ややもの足りないかもしれない。まあ、デビュー作『テロリストのパラソル』で、江戸川乱歩賞と直木賞を同時受賞なんて離れ業をした著者なので、期待が大きすぎるのだ。

広告会社を退職して、やっと作家活動に力を入れてくれると思ったとたんの「がん宣言」の衝撃は大きかったが、幸い経過は良好で、新たな連載も始まったとのこと(特集WORLD:がん宣告から1年 直木賞作家・藤原伊織さん)。ぜひ、これからも質が高い作品を、どんどん送り続けて欲しい。

シリウスの道
シリウスの道
posted with 簡単リンクくん at 2006. 2.23
藤原 伊織著
文芸春秋 (2005.6)
通常24時間以内に発送します。

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