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2006/03/23

『高血圧は薬で下げるな!』

浜六郎: 高血圧は薬で下げるな!

日本ではガイドラインによって、上が130、下が85以上は高血圧だとされている。しかし、これよりも血圧が高いからといって、安易に薬で血圧を下げるのは、危険だ。もともと年齢が高くなると血圧が上がっていくのは、体内に血を行き渡らせるために必要なことなので、薬で無理に血圧を下げると、血が必要なだけ行き渡らなくなってしまう。また、薬には副作用があり、長期の服用で免疫力が落ち、がんにかかりやすくなったりする。薬を使っても血圧を下げさせようとするのは、背景に製薬会社の思惑がある。安易に血圧降下剤を処方する医師のいいなりにならずに、自分で判断しよう…という趣旨の本。

この手の本はトンデモ本のケースも多いのだけれど、この本では、著者は少ないながら、さまざまな実験データを示して、薬で血圧を下げた場合に、かえって自立率(日常のことが自分でできる健康な状態)が下がったりすることを示している。また、データが少ないのは、このような実験を行うと、製薬会社に都合が悪いデータが出てくるので、なかなか実施できないこと、逆に血圧を下げれば生存率が上がるというデータがほとんどないということを説明している。書き方もまじめで、データやグラフがずらずら並ぶので、まったく知識がない人にはかえってわかりにくいのではないかと気になるくらいだ。

製薬業界の傾向や新薬開発の仕組みを多少知っている身としては、納得できる説明だ。あの血液製剤も、医学的な常識ではどう考えても即刻使用を中止するべきだったのに、なぜかだらだらと使い続けられたのだった。

本当に血圧が上がったときの危険な症例をきちんと説明し、生活習慣の改善で血圧を下げることを奨励している点には、とても好感が持てる。

そもそも、何でも薬を飲めばなんとかなるという考えが、私たちの健康をむしばんでいる。まずは、生活改善。薬は本当に危ないときに飲む。こんな当たり前のことを実行しないから、医療費が増大していくのだろう。

ところで、約1年前に私を診察した医師は、上が150代、下が90代くらいなら、いますぐ薬で下げる必要はないが、将来のことを考えると生活習慣を改善するようにと勧めた。良心的な医師だったのだなあ。

高血圧は薬で下げるな!
浜 六郎〔著〕
角川書店 (2005.9)
通常2-3日以内に発送します。

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